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応用情報技術者試験|合格体験記(2024年春期)

資格取得

私は2023年の春期と2024年の春期の2回、応用情報技術者試験を受験したのですが、2回目にしてやっと合格をすることができました!

大学は法学部出身で情報系科目の知識はないに等しく、基本情報技術者をすっ飛ばしての応用情報だったので、わりとハードでしたが何とか合格できました。

今回は私の学習方法や受験して良かったことなど書いていこうと思います。

受験を決意するまでの私

ネットで検索すると「応用情報技術者試験 意味ない」といったキーワードが出てきますが、実は私もその一派で、プログラミングさえできればいいでしょ!という考えを持っていました。

しかし、経験を積んで上流工程を担当することが多くなると、設計や顧客折衝で知らない単語がたくさん出てきて、知識不足を痛感することが増えました…

周りで応用情報技術者を取得したスタッフも増えてきて、「いつまでも逃げてはいられない…!!!」ということで受験を決意しました。

使用した学習ツール

オンライン

  • 応用情報技術者過去問道場
    • 弊社で応用情報技術者試験を受けた人のほとんどが使っている鉄板ツール。
    • 午前・午後どちらの過去問も取り扱っていて、なんと記述式の午後問題も丸付けしてくれるのですごいです。
    • 成績レポートも見れるので、得意分野や苦手分野が一発でわかります。
  • 【基本情報技術者試験Youtuber】すーさん
    • 私は「基礎理論」が拒否反応が出るレベルで苦手で、受験1回目はこの分野で失点しすぎて落ちました。
      二の舞を踏みたくないので色々動画を見ていたのですが、この方の解説は非常にシンプルでわかりやすい!

書籍

  • 高度午前Ⅰ・応用情報 午前試験対策書
    • 1回目を受験したときに高度の午前の過去問が出題されていたのを知って、応用情報の問題ばっかりやっていても駄目だと思い購入しました。
      頻出問題がしっかりまとまっていて、解説もシンプルなので午前対策では多用しました。
  • 応用情報技術者 午後問題の重点対策
    • 午後対策は「出題形式」や「回答を出すまでの考え方」を把握するのが大事だと思うのですが、このテキストは考え方をしっかり書いてくれていて、とても役立ちました。
  • キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者
    • 応用情報技術者試験と調べたらおすすめに出てきたので真っ先に購入したのですが、実はほとんど使っていません…
    • 個人的に教本は買わなくてもググったり、Youtubeなどで見れば足りるかなと思っています。

学習方法

まずは「高度午前Ⅰ・応用情報 午前試験対策書」を4周

左に問題、右に解説という構成なので、解いては解説を見るの繰り返しです。

最初は全然得点できなくて落ち込むのですが、周回を進めるにつれて「この問題見たことある!」ということが増えます(この感覚がとても大事です)

慣れてきたら「どうしてその答えになるのか?」を考えながら解くようにしました。

よく「答えを丸暗記せよ!」的な書き込みを見つけますが、選択肢の順番が変わったり、少し回答をひねられていたりすると得点できなくなりますし、午後試験の攻略にも繋がらないので私はおすすめしません。

次は鉄板の過去問道場(午前)

「高度午前Ⅰ・応用情報 午前試験対策書」の学習で何となく自信がついたので、とりあえず過去問道場を5年分(春期・終期)をやりました。

よく「最新の試験は出づらいやらない」なんてことを聞きますが、1度受験してそうでもないことが分かったので、とりあえず新しい方から順にやりました。

前に参考書を4周やった成果もあり、何となく見たことがある問題が増えてきて、初めての試験でもだいたい7割くらいは取れるようになりました。

まぁ午前は大丈夫だろうということで午前対策は終了です。

ついに午後対策

書籍のところに書きましたが午後に関しては「出題形式に慣れる」のが大事です。

とにかく本番は時間がきつきつになるので、傾向を掴んで「こんな感じで回答していけばいいのね」という感覚を掴みましょう。

ちなみに私は以下の分野を受験しました(試験前にどの分野を決めておくのがおすすめです)。

  • 情報セキュリティ(必須)
  • ネットワーク
  • データベース
  • プロジェクトマネジメント
  • システム監査

私はこの分野に絞って試験3回分の過去問を解いて、だいたいの傾向を掴みました(以下は一例です)。

ネットワーク

だいたいネットワーク構成図が出てきて、それを読み解いて回答します。

ネットワーク図をまじまじと見るのは初めてでしたが、『基本情報のネットワーク図を読んでネットワークについてちょっと理解したのでまとめた』のブログが非常にわかりやすく助かりました。

同じ感じで線とか色をつけてみると、ちょっとずつ読めるようになってきます。

データベース

こんなシステムをつくりたいという要件が出てきて、ERとテーブル定義を見ながら、穴埋めしていく感じです。

意外と難しかったのがSQLで、私は普段O/Rマッピングを多用する開発が多かったので、自分でSQLを書く習慣があまりありませんでした。

丁度いい機会だと思って覚えたら、今はSQLを多用する案件にアサインされているので、かなり役立っています。

システム監査

こういう監査がしたいという目的があって、それに対してどんな手続(監査手続き)をしたらいいかを問われます。

知識というよりは文章部分をしっかり読んで答えを探す、いわば国語のような形式なので、慣れれば文系出身でも難なく解けてしまいます。

出題形式や考え方が分かったら午後対策は終了です。

あとは過去問道場(午前)に戻る

ここまで2〜3ヶ月くらいかかるので、試験日までの残りの日数は午前対策がてらに過去問道場をぽちぽちやっていました。

知識を詰め込むというよりは「見たことある!」を増やすために、とにかく問題を解いては解説を眺めるの連続です。

個人的にやってよかったこと

いきなり「基礎理論」に手を付けない

だいたいの参考書が基礎理論からはじまるのですが、私のような文系出身者からすると正直むずかしい…

ここから手を付けると心が折れそうになるので、最初は他の分野から学習を進めて、ちょっと自信がついてから対策したほうが挫折しなくて済むかなと思います。

教本からはじめない

応用情報の勉強をはじめるにあたってとりあえず教本(私の場合はキタミ式)を買ったのですが、結果からいうとほとんど使いませんでした。

問題集を進める中で知りたいことがあれば、ググったほうが色々な情報が出てきて勉強になりますし、わかりやすい情報もたくさんあります。

また教本の隅から隅まで覚えるのはかなり時間がかかるので、まずは問題集等で問題を解いていって、回答を見ながら知識をつけていくという方法が早いと感じています。

得意分野で確実に得点して、苦手分野は失点を最低限にする

学習を進めていると「この分野は好きかもしれない!」という分野が幾つか出てきます。

絶対に午後試験はその分野を選んだほうがいいので、その分野に関しては午前問題はほぼ100%取れるように、午後対策も兼ねて過去問と知識の詰め込みを行いました。

結果的に得意分野だけ選べる午後に関しては、得点率74%とわりと余裕をもって合格点を取れました。

逆に基礎理論をはじめとする苦手分野については、放置すると午前試験で失敗するので、最低限、午前問題で頻出される問題だけは得点できるように学習を進めました。

勉強する時間を決めておく(意思に頼らない)

現在、ネットワークスペシャリストの勉強をしていて思うのですが、空いた時間でやろうとしても絶対にやらずに、ゲームなどの趣味に走ってしまいます…

朝30分起きてカフェで勉強する、仕事が終わってから30分くらい残って勉強する、通勤時間の電車の中で勉強するなど自分の行動をロックすることで継続しやすくなると思います。

応用情報技術者を取ってみて

最初は取っても意味がないと思っていた私ですが、応用情報技術者を取ってみて良かったことが幾つかあります。

興味のある分野が見つかった

勉強していくなかで私は「ネットワーク」に興味を持ちはじめました。

普段何気なく使っているインターネットも、色々な機器がそれぞれの役割を果たして通信というものを実現させているという壮大さを実感できたからです。

今ではAWS認定資格を取ったり、ネットワークスペシャリスト取得に向けて勉強に励んでいます。

実は学習したことが世の中でよく使われていることに気づいた

マイクロサービス(拡張性や保守性を高めるために、分散型のシステム構造にするというやつです)が流行っているという情報を聞いて、なぜ流行っているのだろうと考えたときに、「疎結合」という概念が中心にあるということに気づきました。

今までだったら「マイクロサービスなんてあるんだー」程度の理解で流していたと思いますが、おおもとの概念がわかったことで、物事が理解しやすくなるし、深い理解にも繋がります。

応用情報の勉強をするなかで「概念ばっかり覚えて何の役に立つんだろう?」と疑問に思ったこともあるのですが、実は概念によって世の中の色々な仕組みがつくられているのだと今ではわかります。

終わりに

ここまで私が実践した勉強法や、勉強して良かったことなどを書いてきました。

社会人になってプライベートの時間を使って勉強するというのは、心理的なハードルが高いと思いますが、わかることが増えると楽しいし、単なるプログラマーではなくエンジニアとして仕事をするには幅広い知識が求められます。

エンジニアとしてさらなるステップアップをしたい!とお考えの方はぜひ受験してみてください。